各役のお稽古内容

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お稽古内容の詳細を役毎に紹介致します(随時更新中)。

シテ方(謡、仕舞)

「能を習う」と言いましても「面」をかけ、「装束」を着て稽古をする訳ではありません。
もちろん目標として能一曲を舞うこともありますが、常の稽古は能の台本である「謡(うたい)」を謡い、基本の所作を「仕舞(しまい)」で学ぶことを言います。
能の台本を「謡本」と言い、その内容「謡曲」を謡う(朗読する)ことで、能の世界を目の前に体現させていきます。つまり声という絵筆で空気中に場面を描き出し、聞き手に見せる訳です。
最初から簡単に出来るものではありません。先生と対面し、先生の謡を一句ずつ鸚鵡返しに謡う事で節や曲の流れを覚え、理解を深めていく内に、自分なりに場面や登場人物の心持などを考えて謡える日がやってきます。
能の所作を学ぶ「仕舞」は舞台上で紋付・袴姿で舞われます。
能の基本的な動き「形」を運足から学び修得することで観賞時の楽しみも増し、理解も深まります。
又、ともに稽古が進めば舞台に上がって発表することも楽しみの一つとなります。


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ワキ方(謡)

このお稽古場では、初めの内はご用意して頂くものはございません。
だんだんと難しい曲になっていくと、必要に応じて謡本を購入して頂きますが、初めの内は当方が用意するものを使用して頂きます。
また、お稽古では15~20分間程正座をするので、足が痛いかもしれませんが我慢して頂かないといけません。
下掛宝生流の謡は、例えば夏目漱石、野上弥生子のような明治・大正時代の文学者達が好んで謡いました。謡のみのお稽古としても大変有名です。
ワキの謡はシテ方の謡に比べて、囃子方の伴奏に合わせるというよりも節付けに重きを置いている為、独自の節付けがなされていて、非常にメロディアスで、複雑となっています。
その分シテ方の謡よりも少しテクニックが必要ですが、謡い始めて慣れることによってとても面白くなるので、是非とも始めてみてください。


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能の笛(能管)は謡などをお稽古していなくても簡単に始められます。
最初は中々音が出にくいかもしれませんが、大体数ヶ月で最初の曲が吹ける様になります。
肺活量などは関係ありませんので、ご年配の方でも全く問題ありません。
お稽古は唱歌(ヲヒャー ・・・音を言葉にしたもの)を覚え、次に指を覚えて、一人ずつその人に合わせたペースで進んでいきます。
先生により、曲を始めるにあたってのお稽古用のテープを用意してくれます。
実際の演奏や一人でお稽古が出来るように唱歌が入っていますので、簡単に自宅でもお稽古が出来ます。
能管は本来煤竹で出来ており一管数十万円しますが、今は練習用の笛が一万二千円位からあります。
そして唱歌集と指附集の本を用意すればすぐに始められます。
笛の音色が好きな方は是非お稽古してみてください。
お稽古の成果を発表する発表会もあります。

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小鼓

小鼓は肩に構えて打つ姿が美しく人気の楽器です。
稽古ではまずこの美しい構えから稽古を始めます。
また小鼓のポン♪という美しくやわらかい音色も魅力ですね。
初心の頃は鳴らすのが難しいので良い音色が出せるような稽古を繰り返しします。
左手でオレンジ色の調べ緒を持ち肩に構えますが、この左手を握ったり緩めたりすることで音色を変化させます。
初めは力が入ってなかなか鳴らせませんが、稽古を重ねるとだんだん力が抜けて必ず良い音が出るようになります。
音が出るようになるといよいよ曲の稽古に入ります。
流儀により稽古曲は違いますが羽衣クセや蝉丸道行など、初心から楽しい曲を打って稽古をします。
コミといって息をお腹に込めてから、大きな掛け声をかけ、打ち込みます。
先生は前で拍子盤を打ちますから、それを見ながらマンツーマンで稽古をするのです。
先生の謡や拍子盤に触発されて、本番さながらの稽古はとても楽しいものです。


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大鼓

大鼓は、私どもが舞台で使います時には、皮を炭火で焙じて(乾燥させて)固く締め上げて打つ楽器です。
非常に硬い皮を打ちますので、指の保護と大きな音を出す為に、和紙を乾燥させて作りました指皮(指サック)をはめて打ちます。
お稽古は、最初は道具(大鼓)は使わず、左手を右手で打って、大鼓の手組みをある程度覚えて頂いてから、実際に道具を打ってのお稽古になります。
ただ大鼓は、謡と舞の部分になりますと笛の唱歌(笛のメロディーを口で謡う)をある程度覚えて頂かないと打てない楽器です。
その為に、大鼓は取っ付きづらいと感じられている方が多いのだと思います。
又、どうしても男性的な楽器というイメージが有る様ですが、女性でも充分打っておられますし、ある程度の段階になりますと、一曲の部分にもよりますが、他の楽器、地謡等をリードする役目が強いので、楽しい楽器といえるかと思います。

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太鼓

太鼓は二本のバチを使って打つ楽器です。
両手を使って演奏するので初めは少し戸惑われるかも知れませんが、慣れると独特の華やかでリズミカルな調子がとても心地よく感じられるでしょう。
お腹から発声する掛け声とも相まってストレス発散にも役立つと思われます。

太鼓のリズムは基本的には八拍十六拍子で構成されます。
こう聞くと難しく感じられますが、皆さんが日頃聞きなれている歌謡曲と同じリズムなので馴染みやすいことかと思われます。

太鼓は音を鳴らすことも大切ですが、同時に姿良く演奏することも大切です。
お稽古をするときはそのカマエや打ち方も練習していただきます。
日常生活にもその心構えが活きてくることでしょう。

太鼓は全ての曲に入るわけではありません。
限られた場面でしか登場しませんが、出番になると全体をリードする役目を負うとても大切な楽器です。
太鼓が入ると演奏が盛り上がります。
一曲のなかでもクライマックスとなる場面に登場しますので、とても楽しい楽器です。


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狂言

「狂言を習う」という時、まず声が出ないといけませんので、発生の稽古として「小謡」を謡って頂きます。
この「小謡」は短い七五調の謡ですが、丹田に力を入れて発生する腹式呼吸にはとても役立ちます。
次に「小舞」の稽古へと移ります。
扇を持って摺り足で舞います。「能」の「仕舞」と大変似ていますが、「狂言」の「小舞」はより洒脱で軽妙に作られています。
この「小舞」が身体を動かす基本になっています。
そしていよいよ「狂言」の稽古へと進みます。
「小謡」「小舞」の時と同じように先生と対面し、先生の言う言葉を一句ずつ鸚鵡返しに言うことで、人物の格や曲の流れを覚え、次第に理解が深まりますと、「狂言」は人間界の「心理劇」ということが分かり、楽しさが倍増する事でしょう。
OLの方もサラリーマンも、また小学生から高齢者まで、幅広い層の人が狂言を稽古してストレスを発散しています。
「笑う門には福来る」と言います。「狂言」の稽古で大いに笑ってNK細胞を増やして、楽しい毎日を送って欲しいと思います。


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